幸福論

幸福論

幸福論


格闘家 須藤元気の本である。
須藤元気をはじめて知ったのは、K-1 World MAXでの小比類巻との対戦試合。相手に対して背中を向けて戦うという常識外の試合(笑)。一発でファンになりましたね。なぜかこういうのが昔からツボなのですよ。他に例えていうなら、甲本ヒロト。普通に歌えばいいじゃん!と思ってしまうものの、あの歌い方に高校生の僕は心をわしづかみにされたわけですよ。
・・・と前振りが長くなってしまいましたが、須藤元気の幸福論、非常に面白かったです。
本を読んでいて本当に何度か笑いました。本を読みながら笑ったのは、町田康の「くっすん大黒」以来かな。本の内容は須藤が四国八十八ヶ所めぐりをした際のエッセイ。読者を笑わせるユーモアもさることながら、彼の人生観に触れているあたりを読んでも、ある境地に達していることが分かり、彼の人間の大きさも感じることが出来ました。
以下共感できたところ。

  • 「普通」ではなく「自然」でいようと思う。
  • 他人を変えようとするのではなく、自分を変える。真実は、自分が変われば世界が変わる。
  • 内面と外面は反比例する。内面に自信が無い人は、自分を大きく見せようとして威張ったりする傾向にある。
  • 実は日々の暮らしこそが修行なのかもしれない。

読書家であるというのも有名な話で、ビジネス書から歴史小説まで幅広く読んでいるというのをTVで何度か見たことがあります。このあたり、陸上の為末選手とだぶります。須藤も為末もそういう意味では新しいスポーツ選手かな、と。今後の彼らの動向が非常に気になります。そういえば須藤は年末に引退宣言したので、次にどういう姿を見せてくれるか、特に楽しみです♪

四国出身のくせに、善通寺しか行った事無いな。。88分の1だよ。。いつか、、、30歳までには一度まわりたいな。
くっすん大黒 (文春文庫)