ブッダ - 大人になる道
- 作者: アルボムッレスマナサーラ,Alubomulle Sumanasara
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/11
- メディア: 新書
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三宮からバスに乗って香川に帰るまで3.5時間。その間に本書を読みきりました。
著者はスリランカのお坊さんなので、ま、当然仏教のお話。ただし日本的な大乗仏教のお話ではなくて、テーラワーダ仏教というブッダが直接説いた教えを信仰する仏教のお話。
本書を読んでびっくりしたのは仏教はいわゆる宗教じゃないな、と。「いわゆる」というのは神がいて、その神の教えがあって、その神が色々創って、みたいな。ま、一神教のイメージ。もしくはちょっと怪しいイメージ。日本人は「宗教」と聞くとまずなんか怪しい感じを受けません?
仏教は「心を科学する」というスタンスを取っているというのが一番の収穫。これがびっくりだったわけです。ま、文字で書くとこれはこれで怪しい雰囲気(笑)。
心を科学する、という点で興味深かったのはブッダのやり方(方法論)です。以下本書より引用。
- まず事実、データを調べる
- データを調べてから公式に達する
- 公式に達してからも、さらにデータを公式にあわせて正しいか否か調べる
- それから心理を発見したと発表する
どうです?ここだけ読んでもなんか他の宗教と違うような気がしませんか。「神が人や世界を創った」「神がxxしてはいけないと言っている」といった事実に基づいていない話はブッダの説法には出てこないそうです。
この部分が読めただけでも本書を買ってよかった、と思いました。次は日本に仏教が入ってきて進化する過程で何があったのか、ブッダの教えはどういきているのか等が気になりますね。だって「悪いことをしたら地獄に落ちる」とか「南無阿弥陀仏を唱えたら極楽に行ける」なんてのは明らかにブッダの教えではなさそうだし。