わがままに


まだ読んでいる途中ですが、今日の日経新聞の「第3部 揺らぐCEO神話 4」を読んでいて「リンクするな」と感じた事があったので書いておくことに。
ちょっと長いですが、日経新聞より引用。

5月7日、ネット検索最大手の米グーグルがカリフォルニア州の本社で開いた株主総会に、2人の創業者社長の姿がなかった。今年から「技術や製品開発に集中することにした」という。
ラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏。2人の創業者は四半期ごとの決算発表にも時々しか出席しない。株主や市場との対話はエリック・シュミット最高経営責任者(CEO)が一手に引き受ける。上場企業のトップにあるまじき態度にも見えるが、2人の天才は常に用心深く市場との間合いを保ってきた。
会社設立3年目には外部から招いたシュミット氏にCEOを任せ、2004年に株式を公開した時は特殊な株式を使って上場後もシュミット氏を含む3人が経営権を握れるようにした。
このとき2人は株主への手紙にこう書いている。
「多くの企業はアナリストの意に沿うよう利益を出し続けるプレッシャーにさらされ、目先の利益にとらわれる。これは有害だ」
”世界中の情報を整理する”という壮大な目標を実現するには巨額の資金が必要だが、市場に翻弄されたくはない。2人は市場からの批評を覚悟の上で、自分達が技術革新に全力投球する環境を守ってきた。

冒頭で書いたこの本の内容とリンクするな、と感じたのは次のようなこと。

  • 個人が能力を伸ばすには自分がしたくないことはしないことである(※「最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと」という本より引用して
  • 自分の得意な事を見極め、自分が得意でない事についてはなるべく時間を使わないようにする事が、自分に対しても相手に対しても誠実な生き方
  • 自分の能力を最大限に発揮する事で、周りの人の助力を得ながら、自分の好きなことを達成し、それで他の人に貢献できること
  • わがままを通さないと成功しない(※もちろんここでいう「わがまま」とは傍若無人に振舞うという意味ではない

ここにピックアップしたような事をグーグルの創業者の2人はやっていたんだ!という発見がありました。自分達の得意なこと・不得意なことを理解したうえでどこに自分達の時間を費やすのが会社にとって、自分達にとって、顧客や株主にとって良いことなのかということを考えて行動しているんでしょうね。しかも単に得意なことだけに専念するのではなく、苦手な部分ややりたくないようなことについては外部からCEOを招聘したり株主へ手紙を書いたりしてきちんと補っているんですね。ま、先にそちらの手を打っておかないと好きな事・得意な事に専念できないでしょうから。
本を読みつつ、このような事例に触れる事ができると理解が深まっていいですね。
そうそう、これを書いている途中ブルーハーツの「ブルースをけとばせ」という曲の歌詞を思い出しました。

70年なら一瞬の夢さ やりたくねぇことやってる暇はねぇ

こういう広がりも水平思考の一種かな。違うか!