こころ

こころ (新潮文庫)

こころ (新潮文庫)


漱石といえば、な「こころ」です。ずっと読みたかったもののなかなか機会がなく、やっと今日読みきりました。ただ前半部と後半の途中で読みきるのを挫折しかけましたが。。

この本が今なお多くの人に読まれているということは、登場人物の「先生」に共感できるという人が多いからでしょうか。私自身は大いに共感できる点が多く、自分の心の弱さなんかを言い当てられた気がしてばつの悪い感じもしましたが、他の多くの人も共感できることが多いなら、意外と皆同じなのかな、となんだか気が楽になったような感じもします。
「罪」というのは今までよく分からなかったのですが、この本を読んで罪の意識にさいなまれることというのがどういうことなのかよく分かったように思います。特に不可思議な力にしめつけられるというくだりは、読んでいて心苦しささえ覚えたほどです。
それでもキリスト教圏の人たちが考えている「罪」とは異なるものかもしれません。その辺が実はよく分かっていない。恥ずかしながらドエトフスキーも読んでみたいとは思っているものの一冊も読んだことなくて。是非時間を見つけて「罪と罰」か「カラマーゾフの兄弟」あたりを読みたい!
たまには純文学も読まないといけないな、と改めて感じました。