暗号解読

暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで

暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで


サイモン・シンの暗号解読です。サイモン・シンは今や僕のお気に入りの著者の一人となりました。著作は全部で三つありますが、ついに全部読み終えました!
この本を読んで一番うれしかったのは、公開鍵暗号方式について理解出来た点です。今まで基本情報技術者試験の勉強などをやっていると必ず出てくる公開鍵暗号方式ですが、分かったつもりで、実は理解が出来ずいつも暗記していたのですが、ついに理解するに至りました。
それには、サイモン・シンお得意の分かりやすい歴史をさかのぼる手法が特によかったと思います。従来の暗号が発展してきた歴史において約2000年間問題のタネとなっていた、鍵をどうやって配送するか、という問題が解決されるにいたった過程には素直に感動しました!公開鍵暗号方式の仕組みだけではなく、そういった過去の暗号に関する歴史を知っておくことはより理解を深めてくれるものになったと思います。
暗号と戦争は切っても切れない関係にあることも本書を読めばよく分かります。ドイツの暗号機が非常に優秀であったことや、アメリカが先の大戦でインディアンの話す言葉を暗号に使っていたといった話には驚きでした。
また、暗号解読とは直接は関係ないものの、エジプトのヒエログリフなどの古代文字がどのように解読されたか、なども掲載されていて、お買い得感もありますよ♪
それにしてもあと3年〜5年くらいはサイモン・シンの著作が読めないと思うと少し悲しいですが(新書がでたばかりなので)。。早く新書でないかなー。