ビッグバン宇宙論

ビッグバン宇宙論 (下) ビッグバン宇宙論 (上)
フェルマーの最終定理に続いてサイモン・シンの最新作「ビッグバン宇宙論」を読みました。
神話の時代からそれがビッグバンが定説になるまでを描いたノンフィクション科学小説。
今回も登場人物への光の当て方などは秀逸。科学史と人物像、その時代背景などは非常に分かりやすかった♪
僕自身、昔から宇宙に関する話は好きだったけど、よく分からない部分も多かった。たとえば以下。

  • 宇宙が今もひろがっているっていうけどその根拠は?
  • 地球の周囲や月までの距離、太陽までの距離とかっていつ頃どうやってはかったのか?
  • 太陽が輝いている理由
  • ビッグバンってなんとなく分かるけど、、
  • 原子が星に存在している理由

このあたりは本書を読むことで理解することができました。


しかし、以下のような疑問は以前未解決。

  • ビッグバンがはじまる前はなにがあった?
  • ブラックホールってどういう原理でできているのか?
  • 地球外生命体っているの?

このあたりはまた別の機会に調べよう。。


エピローグにある

宇宙の構造を詳しく調べていけばいくほど、ある意味で、宇宙はわれわれの登場をあらかじめ知っていたにちがいないという証拠が見つかるのである。 -フリーマン・ダイソン(物理学者)-

というのが興味深かった。
たとえば、陽子と中性子原子核につなぎとめている力の強さイプシロンが0.07でなく0.06や0.08であったら人類は誕生していないという。
そのくらい奇跡的なものが重なって今の地球上に人類が存在しているのだ。
そういうことを考えただけでも、今ここに自分が存在していることが非常にありがたく感じてくるのだから、不思議だ。
普段の何気ない生活の中では考えもしないようなことだが、たまには宇宙に関する壮大なスケールの物語を読んでみて、なぜ人類が誕生したのか、自分は何のために生きるのか、などについて思い馳せるのも悪くは無いと思う。